
高橋夏代

プロフィール
武蔵野美術大学短期大学部を卒業後、Web業界で働きながら作家活動をスタートさせる。
主に、東京のギャラリーにて作品を発表しているが、
ニューヨーク(2014年、2017年、2019年)、ロンドン(2019年)、ミラノ(2020年)やニューヨークで開催されている
アートフェア「Affordable Art Fair」(2014年)の参加経験がある。
作品は「集合」をテーマにしており、近年では1つの漢字を集合させて、
その漢字の意味をもつ他の言葉(例:愛→LOVE、望→HOPE)にしたものを、
複数枚のアクリルの板にプリントした作品。「TYPE」シリーズに取り組んでいる。
「TYPE」シリーズとは
・1つの漢字を集合させて、その漢字の意味をもつ他の言葉(例:愛→LOVE、望→HOPE)
にしたものを、複数枚のアクリルの板にプリントした作品。
・1つの漢字、それを集合させたことによってできる言葉の意味は普遍的であるが、
個々の意識は十人十色であり、一つの価値に縛られない現実があることを伝えている。
・アクリルの板を重ねることで奥行きを生み出し、より深い個々の意識を表現している。

現在の作風に至るまで影響を受けたものや転機となった経験があれば教えてください。
小学生の頃に読んだ『スイミー』に影響を受け、「集まる」というテーマを軸にしようと
決めました。
しかし、そこから作風や世界観を定めるまでには時間がかかりました。
平面、立体、インスタレーションなどさまざまな表現を試み、その都度自分にとって
しっくりくる要素を選び取っていきました。試行錯誤を重ねながら、
徐々に現在の表現へと近づいていったのだと思います。

作品に共通するテーマやコンセプトについて教えてください。
最「集まる」という行為は、多様な思考や背景を内包しながら、無数の過程を経て形成されます。
しかし現代社会においては、個々人が築いてきた軌跡が見過ごされ、
表層的なカテゴリーや概念の中に埋もれてしまうことも少なくありません。
私は作品を通して、集団の中に存在しながらも決して一つに収束することのない個々の価値観や、
その奥に潜む「個」の存在を可視化したいと考えています。

今回、「tagboat Art Fair 2026」に出展される作品について教えてください。
私の作品は、英単語(LOVE、HOPE、LIFE、LIKEなど)を、
それぞれ意味を持つ漢字(愛、望、生、好など)によって構成しています。
遠くから見ると一つの英単語として認識されますが、近づいて見ると、
その英単語は無数の漢字の重なりで構成されていることに気づきます。
私は、このマクロ(英単語)とミクロ(漢字)の構造を通して、普遍的に見える言葉もまた、
多様な価値観や背景の重なりによって成立していることを示したいと考えています。
今回は、そのミクロの存在をより強調した作品を発表する予定です。
作品を見る人に、「これを感じてもらえたら嬉しい」というポイントがあれば教えてください。
一つの形としてまとまって見えるものの中にも、無数の個が存在している
という視点を感じていただけたら嬉しいです。
集団の中にあっても消えることのない「個」の存在や、その多様性に目を向ける
きっかけになればと考えています。

制作工程や素材について教えてください。
木主な素材はアクリル板とラバーインクです。
アクリル板一枚一枚にシルクスクリーンで文字を刷り重ね、インクの厚みを持たせていきます。
さらに、それらを複数枚重ねることで奥行きと深みを生み出しています。
重なりそのものが「集まる」というテーマと呼応する構造になっています。

ご自身の作品において「色」はどのような役割を持っていますか?
色は、存在の意味や軌跡、温度や印象を伝えるための重要な要素だと考えています。
視覚から得られる情報は大きく、色はその人や存在が持つ個性を瞬時に伝える
“コード”のような役割を担っていると感じています。
同じ形であっても色が変わることで受け取られ方は大きく変化します。
私にとって色は、言葉になる前の感情や記憶に触れるための入り口でもあります。

描き始めた当初と現在で、自分の中で最も大きく変化した部分は何ですか?
「モノ」に対する考え方が大きく変化しました。
社会経験や人間関係、異文化との出会いを通して、自分なりに考え、
納得した上で選択するようになりました。
その姿勢は制作にも反映され、以前よりも時間をかけて作品と向き合うようになったと
感じています。

今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
中学生の頃に心を動かされた記憶が今も残っていることから、パブリックアートに
強い関心があります。
日常の風景の中に自然に溶け込みながら、人の思考や感情を揺さぶる空間づくりに
関わっていきたいと考えています。
異なる分野の作家や空間設計者とのコラボレーションにも挑戦したいです。

4月24日(金)ー26日(日)開催:tagboat Art Fair 2026

「tagboat Art Fair 2026」
会期
2026年4月24日(金)ー26日(日)
詳細日時
・Preview -会場限定販売期間-
4/24 (fri) 16:00 – 20:00
・Public View -オンライン同時販売-
4/25 (sat) 11:00 – 19:00
4/26 (sun) 11:00 – 17:00
※3日間どなたでもご来場可能です
会場
東京都立産業業貿易センター浜松町館 展示場2階
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
チケット代
1500 円(会期中再入場可能)
※障害者手帳のご提示でご本人様、付添いの方1名まで無料
※学生証のご提示でご本人様無料
※小学生以下のお子様は無料